Oyanecoのティータイム

本と読書にまつわる雑感。たまに映画。

人におススメされた本、読みますか?

ぶっちゃけ、私は人から「この本、おススメ!」と言われた本は読みたくない方です。勧めてくれた相手にもよりますが。

 

思い出すのは大学生の時、珍しく祖母が面白かったという本を貸してくれたのですが、まったく読む気がせず手にも取らなかったという。確か、柳田邦夫氏のエッセイだったか。『ガン回廊の朝』をすでに読んでいた自分でしたが、人から勧められた本という時点で受け付けなかった気が。著者が云々ではないんです。

 

上の子がけっこう本を読むほうなのですが、「おススメされると読む気失せるから勧めないで」と最近言われ、おっと....となりました。この子は私と気質似てる気がする。小学校高学年の時、本好きになってほしい~という親の欲で、いろいろ本を買ってきたり、私が好きだった本を勧めたりしていて、それはほとんど読んでくれてました。まぁ、さすがにもう親の選んだものは鬱陶しいということでしょうか(高校生)。

なのに、本人は私に自分のおススメをゴリ押ししてくるんです。『リラと戦禍の風』(上田早夕里、角川書店)とか。戦記物好きらしく。私は、読みづらいな...と思いながらも読みました。子供との会話が増えるので、勧めてくれる本は努めて読むようにしています。

 

何で他人のおススメを読みたくないかと考えると、本に出合うところから自分と本とのストーリーが始まるので、そこに介入してほしくないからかと。

書店の店頭で手に取る、それは自分の足で見つけた出会いな訳で。ネット書店で見かけて興味を持つことでも良いし。書評もある意味「おススメ」ですが書いた人は知人ではないし、余計な熱量をもって勧めてくることは無く、プロの手になる文章なので大丈夫です。「良かったよ~」「私はこの本好き」という、近しい人の主観とともに本が押しかけてくるようなのが私は何となく嫌なんだろうな。

 

でも、自分が好きな本は人にも勧めたくなってしまう。共感してほしいのと、その本の良さを知ってほしいという二つの気持ち。そして、一言でも読んだ人から感想が聞けたら満足。それがなかなかうまくいかない。押しつけになりたくない。でも何か言いたいし伝えたい。だからこのブログを書いているんだと思います。